両津「なにい! 食品偽装だと!?」

著者:2chSSまとめ

カテゴリ:こち亀

中編作品 (4142字)

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両津「(ズルズル)なに? 食品偽装だって?」

中川「ええ、阪急ホテルで大規模な食品偽装があったんです。毎日大変な騒ぎになってますよ」

両津「そういやニュースでやってたな(ズゾゾー)」

麗子「汚いわねえ、ラーメン食べながら話さないでよ」

両津「もう食べ終わるところだ(ゴクゴク)」

中川「関西で阪神阪急グループといえば大ブランドですからね」

中川「中川グループのホテルでも、食品の再確認とかで大変な騒ぎで……」

両津「いやあ、あの会見は面白かったな。さすが関西人だ」

中川「……というと?」

両津「ん?」

中川「いや、面白かったというのは……」

両津「……あれってコントじゃなかったのか!?」

中川「いえ、いちおう真面目にやっていたものと……」

両津「だってあり得ないだろ、九条ネギと言って普通のネギ出しといて『偽装じゃない』だぞ。間違えるレベルじゃない、ぜんぜん違うぞ」

中川「……ま、まあそうですね」

両津「あれも面白かったな、中国産のそばを信州そばと言って出してたやつ」

中川「はい」

両津「前は信州のそばを使ってたが、今はそうでなくなってたことに気付かなかった、だっけか。バカじゃないのか、毎日中国語の箱でそばが届いてるだろ」

中川「ま、まあ信州そばという言葉自体が割と曖昧で……」

両津「とびっこ(トビウオの卵)をレッドキャビアと言うのもひどい、寿司屋で働いてるから分かるが、あの社長、言い訳で「とびっこをレッドキャビアと書いてる業者もいるので、書いても問題無いと思った」って言ってるんだぞ。ふざけちゃいかん。レッドキャビアととびっこは値段が全く違うし見た目もまるで違う。そう書いて売ってたら普通に詐欺だしそんな業者おらん。築地のオヤジに殴られるぞ」

麗子「レッドキャビアってキャビアとは違うの?」

両津「レッドキャビアはマスの卵だ」

両津「まあキャビアと名前をつけること自体、何かおかしい気はするが……、今は置いておこう」

両津「しかし真面目に会見やってたなら、あの社長はバカじゃないのか」

両津「あの言い訳自体が面白すぎるだろ。よけいに関心が集まってるじゃないか」

中川「た、確かに……」

両津「言い訳の内容がコロコロ変わったり、担当者のせいにしたり、あの社長は仕事に全然思い入れがない気がするな」

中川「色々と事情がありまして、あの社長は阪急電鉄系の人なんです」

中川「ホテル事業は畑違いなので……現場のことは分からないのかも」

両津「素直に謝ればいいのにな」

両津「しかし偽装なんてありふれてると思うんだがな」

麗子「そんなことないわよ」

両津「あるだろ、だって回転寿司なんか偽装のオンパレードだぞ」

麗子「そうなの?」

両津「マグロなんかは本当のマグロ以外に、肉質の似てるアロツナスやらガストロやら使ってるからな。他にもタイと言って実はティラピアだったり、アナゴと言ってアンギーラだったりするんだ、どこの怪獣映画だと思うだろ」

麗子「ふうん」

両津「甘エビなんかも種類としての甘エビじゃない」

両津「アルゼンチンアカエビなんかを「甘いエビ」として売ってるだけだ」

両津「しかし、そういう安いネタは、原価相応の安さで提供してるからまだ許せる。阪急ホテルは完全に儲けるために偽装してるだろ、それがいかん」

中川「そうですね……」

両津「ホテルの寿司屋に行ったことがあるが、一人前で二万も取りやがって!」

両津「どうせ代用魚を使うなら堂々とティラピアの刺身ですと言ってみろ!ウミヘビだって美味しいんだからウミヘビのひつまぶしと書いて出せ!ネギトロじゃなくてネギマンボウと書け!!」

麗子「よく分からないわ。食べたことないもの」

中川「僕もあまり……」

両津「…………わしの力説は何だったんだ…」

両津「しかし、阪急だけじゃなくて色んなホテルやらデパートに広まりだしたな」

中川「そうなんです。イメージも悪くなりますし、返金やら謝罪やらで大変な負担に……」

両津「……返金?」

両津「……金が返ってくるのか…?」

中川「そうですね、まあレシートなどで支払いを証明できる場合に限られると思いますが…」

両津「うーむ、そうか……」

麗子「やあねえ両ちゃん。食べてもいないホテルに怒鳴りこみに行かないでよ」

両津「ば、ばかもの! そんなことするか!」

麗子「ならいいけど」

中川「今回のようなことでもないと、普通は返金までは行きませんね」

中川「一般の人はなかなかその場で店側を追求できないですから」

中川「多少、おかしいと思っても流してしまうことが多いのかと」

両津「それもそうだな」

両津(……。……いや、待てよ)

両津(あいつなら……)

両津「ふー、食った食った、今のが伊勢エビとアワビの刺身か」

両津「どうだ、本物か?」

檸檬「では、ないな」

檸檬「伊勢エビはおそらくロブスターじゃ、アワビもトコブシを酒で煮込んだものじゃな」

両津「ほう……(サングラス装着)」

両津「おう、店長を呼んできてくれ」

店員「は、はい」

店長「お客様、どうかされましたか」

両津「おう店長、メニューに書いてるのと違う食材が使われてんじゃないか?」

店長「ははは、ご冗談を、最近そういうの流行ってますがウチは……」

両津「実はこういう者でな(警察手帳チラッ)」

店長「えっ(ドキッ)」

店長「ちょ、ちょっと奥へどうぞ」

両津「檸檬、ちょっと待ってろ」

檸檬「? うむ、わかった」

両津「最近食品偽装が多いからな、調査に来てみたら案の定だ」

店長「は、はは、お恥ずかしい」

両津「フレッシュジュースもただの市販品だな、何が搾りたてだ。他にも色々分かってるぞ」

店長「あの、な、なにとぞ穏便に……」

両津「まあわしも調査で来ただけだからな、店長が誠意を見せるなら考えなくもない」

店長「な、なるほど、分かりました」

両津「それでだな、今日の勘定はタダに…」

店長「ど、どうぞこれを(万札チラッ)」

両津「えっ(ドキッ)」

檸檬「ずいぶん遅かったのう、何の話をしておったのじゃ?」

両津「え、ああ、なんでもないなんでもない」

両津「さあ、次の店行こう」

檸檬「まだ食べるのか?」

檸檬「ふう、今日もいっぱい食べたのう(ケプ)」

両津「うーむ檸檬を連れ回して一週間……なんという偽装率の高さだ、半分ぐらいの店でやってんじゃねえか」

両津「なんだかんだで200万ほど稼いでしまった……金払い良すぎるぞまったく、あくどく儲けやがって」

部長「おや、両津じゃないか」

両津「ふんぎゃあっ!!!!!!!!」

部長「なんだ急に大声を出して」

両津「あ、ああ部長ですか(ぜい、ぜい)い、いえ意外なところで会ったもので」

部長「そこにいるのは擬宝珠くんの妹さんか」

檸檬「こんにちは(ペコリ)」

両津「さ、さあ檸檬、わしらはそろそろ帰ろう」

部長「待て待て、せっかく会ったんだから少しぐらい付き合え」

両津「い、いえ私(わたくし)はその、もうお腹いっぱいで」