キョン「長門って自分の性格を弄れるのか?」長門「可能」

著者:2chSSまとめ

カテゴリ:涼宮ハルヒの憂鬱

長編作品 (21569字)

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部室

キョン(まだ部屋の隅で本を黙々と読んでいる長門以外は誰もいない。自分で淹れたお茶を飲みながら読書に没頭する長門を眺めるのも悪くはない)

長門「……」

キョン(ただ、やっぱり俺としては長門と会話もしたいときもある。こっちから話しかけない限り、向こうからアクションがあるほうが稀だ)

キョン(あったとしてもそれは恐らく、重大事件が俺の周囲で発生したときぐらいだろうからな)

キョン「なぁ、長門」

長門「……」

キョン「お前って、自分の性格を弄れるのか?」

長門「可能。パーソナルデータを部分的に改変、修正を施すだけでいい」

キョン「へぇ。なら、ハルヒや朝比奈さんみたいな性格にもなれるわけだ。委員長モードの朝倉でもいいけど」

長門「可能。私と近しい人物ならそのデータ変更はより容易」

キョン「そうかい」


キョン(今日も長門に変化はない。いつも通りだ。他愛もない会話に付き合ってくれたお礼にお茶でも淹れてやろう)

ハルヒ「――次のSOS団の行動内容については以上だけど。何か異議はある? あるなら後日提出してね。見るだけなら見るから」

キョン「要は聞く気ねえんだろ」

ハルヒ「見てやるっていってるでしょ? 何いってんのよ」

キョン「なら、俺が弁当作ってきてくれって言えば作ってくるのか?」

ハルヒ「何にも関係ないじゃない、あんたバカなの?」

キョン「ぐっ……」

長門「……」

ハルヒ「なに、有希? 私に何か言いたいことあるの? 何でも言ってね」

キョン(俺の長門の扱いの差が歴然としているのはもはや突っ込むのも面倒だ)

長門「別に」

ハルヒ「そう。はい! それじゃあ、今日の会議はここまで!! 予定通り、みくるちゃんのコスプレファッションショーをするから!! 商店街で!!」

朝比奈「ひぇ~!!」

古泉「衣装の数が多くなりそうですね」

キョン(なんとしても止めねば)

朝比奈「はぁ……。私、こんど恥ずかしい恰好で商店街を歩かないといけないんでしょうかぁ……いやですぅ……」

キョン「ですよね。任せてください。俺がなんとしてもハルヒの暴走を止めますから」

朝比奈「お願いします……。キョンくんだけが、頼りだから……ね?」

キョン(可愛い!!)

長門「……」

朝比奈「……あの、長門さん? 私に何か……?」

長門「別に」

朝比奈「そ、そうですか……」

キョン(長門、あまり見つめてやるなよ。お前の無機質な視線は不思議な威圧感もあるんだからな)

古泉「それにしても、SOS団の知名度アップのためとはいえ、恐ろしく大掛かりなことを企てましたね、涼宮さんは」

キョン「お前も何とか小規模にするように説得しろよ。この部室だけで済ませる方法を考えろ」

古泉「それは涼宮さんに意見しろということですか? そんな恐れ多いことはできません」

キョン「しかしな、このままじゃ朝比奈さんを晒し者にするだけだろ」

古泉「マスコットとはそういうものではないでしょうか? 冗談です。怖い顔しないでください」

キョン(どうするか。長門がいい案をくれるとは思えないしな……。いやいや、長門に頼るほうがどうかしてる。俺がハルヒを止めないと)


翌日 部室

キョン「おす、長門」

長門「……」

キョン(今日も俺が先着か。長門は部室の付属品だから頭数には入らない。いわばここの主だからな)

長門「……」

キョン「お茶、いるか?」

長門「いらない」

キョン「……そ、そうか」

キョン(珍しいな。いつもは首を縦か横にしか振らないのに)

長門「……」

キョン「長門。今日はどんな本読んでるんだ? 楽しいか?」

長門「貴方に言う必要性がない」

キョン「……!?」

キョン(長門の様子が変だぞ……。どうなっている……)

キョン「長門?」

長門「なに?」

キョン「何かあったのか?」

長門「何も」

キョン「本当か? 本当に何もないんだな?」

長門「ない」

キョン「な、なら、いいんだけど……」

長門「それよりも」

キョン「な、なんだ?」

長門「読書中は喋りかけないで。読書の邪魔だから」

キョン「……わ、わるかった」

長門「……」

キョン(長門が怒ってるぞ……)

ハルヒ「おまたせー!! あれ、まだキョンと有希だけ?」

キョン「ハルヒ、ちょっとこい」

ハルヒ「何よ。愛の告白ならお断りよ」

キョン「そんなのするかよ」

ハルヒ「じゃあ、なに?」

キョン「長門に何かしたか? いや、何か言ったか? 気に障るようなことを言った覚えはないか?」

ハルヒ「はぁ? 有希にそんなことするわけないでしょ? なに言ってるのよ」

キョン「いや、今の長門はあからさまに怒っている」

ハルヒ「そうなの?」

長門「……」

ハルヒ「そんな風には見えないけど」

キョン「なら、話しかけてみろよ。めちゃくちゃ怒ってるから」

ハルヒ「ふぅん。ゆきー」

長門「……」

ハルヒ「今日の気分は?」

長門「それを訊ねても貴方にも私にも益はない」

ハルヒ「お……」

長門「……」

ハルヒ「有希? どうしたの? お腹痛いの?」

長門「体調に不備はない」

ハルヒ「そ、そう……。えっと、辛かったらいつでもあたしに言うのよ? いいわね?」

長門「貴方に心配される謂れは無い」

ハルヒ「……」

長門「……」

ハルヒ「キョン、有希が怒ってるんだけどぉ……」

キョン「だから、言っただろ。お前、なんかしただろ?」

ハルヒ「してないわよ!! 有希になにかするぐらいなら、みくるちゃんのおっぱいを揉むわ!!」

キョン「そんなこと大声で言う」

ハルヒ「あんたがなんかしたんじゃないの!? セクハラまがいの行為とか!!」

キョン「するか!! 何言ってやがる!!」