ハルヒ「キョンが来ると同時に何故か寝たふりをしてしまったわ」

著者:2chSSまとめ

カテゴリ:涼宮ハルヒの憂鬱

長編作品 (15011字)

閲覧数:111 いいね:0

作品タグ: SS

コンコン、ガチャ

ハルヒ「!?」

キョン「あれ……ハルヒだけか」

ハルヒ「……」

キョン「どうした?突っ伏して。何か気に食わないことでもあったのか?」

ハルヒ「……」

キョン「……寝てるのか?こりゃ珍しい」

ハルヒ(な、なに寝たふりしてるのよあたし!完全に起きるタイミング失ったわ!)

キョン「よっと……しかし寒いな。電気ストーブもつけないで、風邪引くぞ。ハルヒのやつ」

ハルヒ(し、心配してるのかしら……そんなの無用よ!このあたしが風邪なんて引くわけないんだから)

キョン(……ふぅ~、温まる。それより、他のやつはどうしたんだ……なぜ誰も来ない)

ハルヒ(な、なんで急に黙るのよ!何かしゃべりなさいよバカキョン!)

キョン「……」

ハルヒ「……」

キョン(もしかして今日の活動は中止だったか?しかし連絡は来ていないが……)パカッ

ハルヒ(携帯……見てる?)

キョン(まあいい。ここは古泉にメールでも送っておくか。今日は、来ない、のか?っと)ポチポチ

ハルヒ(誰かにメールしてるのかしら……。ああもう!音だけじゃわからないわよ!)

キョン「送信……っと」

ハルヒ(!!今送信って言ったわね!間違いないわ!キョンのやつ、誰にメール送ったのかしら……)

ハルヒ(あたしの携帯は鳴ってないし……みくるちゃん?それとも有希?まさか知らない女とかじゃないでしょうねぇ……)

キョン「うぉ。古泉にしちゃ返信が早いな」

ハルヒ(あっ……なんだ、古泉くんね。って、古泉くんだからなんだってのよ。 別にみくるちゃんだろうが有希だろうがあたしには関係ないじゃない)

キョン「……」ポチポチ

ハルヒ(そろそろ腕が痛くなってきたわね……)

キョン(『あなた方以外の僕達3人は諸事情により本日は活動に参加できません。涼宮さんにはあなたの方から伝えていただけると幸いなのですが』か)

キョン(『わかった』と……)

キョン(しかしとんだ大役を任されたもんだ……)

ハルヒ「……」

キョン(これで俺はハルヒが起きるまで帰れないわけだ。いや……ハルヒの携帯に連絡を残しておくか?)

キョン「……」

キョン(ダメだ……。後で何を言われるか分かったもんじゃない。悲しきかな、予定も無けりゃ趣味も無い俺には適任ってことか)

キョン「はぁ……」

ハルヒ「……」

キョン(さて、何をしようか)

ハルヒ(もうさすがに腕が限界だわ!自然に体勢を変えるのよ。キョンにバレないように、自然に……自然に……)

ハルヒ「んっ……」モゾッ

キョン(む……ハルヒめ。不用心に寝顔を晒しおって。少しからかってやるか)

ハルヒ(なんとかいけたわね……。キョンも気づいてないはず)

キョン「……」スタスタ

ハルヒ(えっ!?キョ、キョンが近づいてきてる!?もしかしてバレたのかしら!?)

キョン(しかし何をしてやるか……。正直、日頃の恨みを挙げ連ねればキリがないほどなのだが、 それを仕返しという形で表現するのもねちっこい気がして性に合わない)

ハルヒ「……」

ハルヒ(た、立ち止まってる……?何をするつもりなのよ……ああもう!いっそのこと起きちゃおうかしら!)

ハルヒ(というかなんで寝たふりなんかしたのよ!!数分前のあたしを説教してやりたいわ!!)

キョン「黙ってればまだ可愛げがあるんだがなあ……」ハァ

ハルヒ(いっ!?な、なに言ってんのよバカキョン!!というか失礼ね!! あたしはいついかなる時でも可愛げがあるわよ!!)

キョン(いかんいかん。何を呟いているんだ俺は。ハルヒが起きていたらとんでもないことになるところだった)

キョン(結局なにも思い浮かばんな……)

ハルヒ(ったく……!!)

キョン(しかし、こいつ、恋愛は精神病だなどという迷言を残していながら、 容姿だけはそれから逃れられない運命にあるものを持っていやがる)

キョン(いや、だからこそ恋愛は精神病だという結論に至ったのか……? 自分の見た目に寄ってたかる男どもを真近で見てきたからこそ言えることなのかもしれない)

キョン(どちらにせよ、俺には程遠い次元の話ってことか。……案外、こいつも俺の想像が行き届かないところで苦労しているのかもな)

キョン(たまには、労わってやるのもSOS団雑用係としては必要な仕事なのかもしれん)

キョン「……」

ハルヒ(なによ!また黙って!何かしゃべりなさいよ!!)

キョン(よく見れば身体も小さい。態度がでかすぎるせいで感じなかったが、こうしてみると分かることもある)

キョン「なあ、ハルヒ……」

ハルヒ(な、なによ……独り言?よね?)

キョン「お前、黙ってた方がよっぽど素直なんじゃないのか?」

ハルヒ(はぁ?どういう意味よ……黙ってた方が素直? しゃべらないでどうやって素直になるってのよ)

キョン(……まあ、ただ俺が勝手に想像しているだけなんだが)

キョン(しかし、あながち間違っていないような気もする)

キョン「……」

ハルヒ「……」

キョン(とりあえず、風邪を引かないように、俺の上着でもかけておいてやるか)

キョン「最近、風邪が流行っているらしいからなぁ」ファサ

ハルヒ「!?」

ハルヒ(な、なに!?キョンの匂い……じゃなくて!!あったか……これ、キョンのコート!?)

キョン「頼むぜ、団長さんよ。お前に風邪引かれちゃあ、俺は休日に何をすればいいか分からなくなるんだ」

ハルヒ(なっ……!!)カァァ

ハルヒ(なっ、なに恥ずかしいこと言ってんのよバカキョン!!こっちまで恥ずかしくなるじゃない!!)

キョン(って、何言ってんだ俺……。はぁ……ハルヒが黙ってれば素直になるのは、俺の方じゃないか。みっともない)

ハルヒ(……な、なによ、キョンのやつ)

ハルヒ(普段絶対言わないようなこと、ペラペラと……)

ハルヒ(でも、数分前のあたしに説教してやる!って言ってた数分前のあたしに、説教してやりたい気分ね)

ハルヒ(ややこしいけど……)

キョン(とりあえず、一回落ち着くためにお茶でも淹れるか……)

キョン「はぁ、朝比奈さんのお茶が恋しい」コポコポ

ハルヒ「」ピクッ

ハルヒ(はぁぁ?なんでそこで急にみくるちゃんが出てくるわけ? ああ、もう!エロキョンがどんな顔してるのか容易に想像できてイライラするわ! どーせみっともなく鼻の下伸ばして気持ち悪いこと考えてるんでしょ?ったく!! みくるちゃんみくるちゃんって、そんなにみくるちゃんが好きならさっさと告白でもなんでもすればいいのよ! それであっさり振られてもほっといてやるのよ!ふふっ!いい気味ね!)

キョン「ふぅ……」ズズー

キョン「やはりあの人の味には敵わないな……。今度淹れ方でも教えて貰おうか」

ハルヒ(まーたみくるちゃんか……はぁ……なんでこんなに惨めな気持ちになるのかしら……)

キョン「……詰め将棋でもやるか」

キョン「よっと」


30分後

パチンッ

キョン「王手っと……ふぅ。暇潰しにはなったな」

ハルヒ(……長すぎるのよ!何回起きようと思ったか!!少しはあたしの気持ち考えなさいよ!!無理でしょうけど!!)

キョン「というか、ハルヒのやつ随分と熟睡してるな……。一度体勢変えたきり動かないし、こりゃ思ったより長丁場になりそうだ……」

ハルヒ(動けないのよバカキョン!!はぁ……ほんとに何してるのかしらあたし。 もっかいキョンの口から何か聞けるかもなんて、変な期待して……って、してないわよそんなの!!)

ハルヒ(なんかすごい疲れた……もうほんとに起きようかしら……)

キョン(……ちょっとトイレでも行ってくるか)

スタスタ、ガチャ

ハルヒ(あ、あれ……?キョン出て行った?ま、まさかこのあたしを置いて帰ったんじゃないでしょうねぇ!?)

ハルヒ(そーっと……そーっと……)チラッ

ハルヒ「……ま、まだ鞄あるわね。というかあたしにコートかけっぱなしだし。トイレか何かねきっと」

ハルヒ「ふぅー、それにしても身体が痛いわ。いっそのことこのまま起きてようかしら。……そうね。そうしましょう!」