かなみ「カズくん、いつまでフラフラするつもり?」カズマ「……」

著者:2chSSまとめ

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長編作品 (12713字)

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かなみ「ちゃんと働いてよ……このままじゃあ……」

カズマ「分かってるって。米も野菜もないんだろ?」

かなみ「違うよ……」

カズマ「今度、ちゃんと稼いでくるって」

かなみ「ほんとぉ?」

カズマ「マジだって」

かなみ「じゃあ、いいよ。ごはんにしよ?」

カズマ「おお!!腹減ってたんだよ!」

かなみ「はい、あーん」

カズマ「やめろよ!自分で食えるって!!」

かなみ「だーめ。カズくん、すぐ落とすし、手づかみで食べるし」

カズマ「別にそれぐらいいいだろ?」

かなみ「誰が掃除してると思ってるの?」

カズマ「……かなみだけど」

かなみ「じゃあ、あーん」

カズマ「それとこれとは……」

かなみ「いいから、食べるっ!」

カズマ「うぐ?!」

かなみ「美味しい?」

カズマ「あ、ああ……美味い」

かなみ「ずっと、食べたいぐらい?」

カズマ「ああ。そうだな。かなみの料理は飽きないな」

かなみ「じゃあ、ちゃんと働いてよ」

カズマ「関係ないだろ!?」

かなみ「あるよ!」

カズマ「はぁ?」

かなみ「ずっと食べたいんでしょ、あたしの手料理」

カズマ「まあ……」

かなみ「食べたくないの?」

カズマ「食べたいって!!」

かなみ「なら、働いて」

カズマ「ああ。そうか。食い物ないんだったな」

かなみ「そうじゃない!」

カズマ「な、なんだよ……」

かなみ「カズくん、全然分かってない!」

カズマ「何がだよ?!」

かなみ「いい?ずっと手料理を食べるってことは、ずっと一緒に住んでないとダメなんだよ?それは分かる?」

カズマ「なんとなく」

かなみ「ずっと一緒に住むってことは……」

カズマ「うん」

かなみ「その……」

カズマ「どうした?」

かなみ「だから……」

カズマ「あ?」

君島「おーい、カズマくーん!!」

かなみ「あ……」

カズマ「君島ぁ。上がってこいよ」

君島「はいよ。お、かなみちゃん、元気?」

かなみ「は、はい……元気です。飲み物、出しますね」

君島「ありがとー」

カズマ「仕事か?」

君島「おう。今回はいい額だぜ?―――にしても、お前いい生活してるよなぁ」

カズマ「どこがだよ。カツカツだっつーの」

君島「違うって。こんな美味い飯を出してくれる子と一つ屋根の下、いいじゃないの」

カズマ「はぁ?」

君島「カズマ。お前は世界でも有数の幸せ者であることを自覚したほうがいい」

カズマ「どういうことだ?」

君島「本当にわかんねーのか?ったく、ダメだぁ!このダメ人間」

カズマ「んだとぉ!?」

君島「可愛い可愛いかなみちゃんに、手料理作ってもらえて、出かけるときは「いってらっしゃい、カズくん♪」なんて言われて」

君島「帰ってきたら「おかえり、カズくん。ごはんにする?お風呂にする?それとも私?」って言ってもらえるんだろ?」

カズマ「それって普通じゃねえの?」

君島「はぁ?!ぜんっぜん、普通じゃねーよ!!なにいってやがる!!」

カズマ「なんだ、君島ぁ。お前、かなみと一緒に住みたいのか?」

君島「いいのか?」

カズマ「ダメだ」

君島「……」

かなみ「君島さん、おまたせ―――あれ?どうかしたんですか?」

君島「ありがとう、かなみちゃん。ところで、こんなボンクラより、俺に乗り換えない?」

かなみ「え?」

カズマ「君島、喧嘩ならタダで買ってやるよ」

君島「ちょっと待てって。冗談!!冗談だから!!」

かなみ「カズくん、何の話?」

カズマ「なんでもねーよ」

かなみ「またそうやってはぐらかすぅ」

君島「ははっ、こいつは脳みそまで筋肉だから、上手いいい訳もできないんだよなぁ」

かなみ「はぁ……」

カズマ「おら、君島ぁ。とっとと用件だけ告げろぉ」

君島「はいはい。じゃあ、移動しながら話すとするか。かなみちゃん、カズマを拝借するから」

かなみ「え……でも、今日は……牧場に行くって……」

カズマ「悪いな。かなみ」

君島「いくぞ」

かなみ「もう……」


牧場

かなみ「カズくん、あたしと一緒に居たいって言ってるのに、全然真面目に働いてくれないし」

かなみ「もしかして……カズくん、ずっとあたしに働かせる気なのかなぁ?」

かなみ「それなら家事ぐらいしてほしいけど……」

かなみ「ううん。掃除だけでもいい……」

かなみ「いや、むしろ家に居てくれるだけでも……というか、抱きしめてくれるだけでも……いや、頭を撫でてくれるだけでも……」

かなみ「はぁ……」

「かなみちゃん、野菜切りすぎ!!」

かなみ「え!?あ、ご、ごめんなさい」

「どうしたの?珍しいねえ」

かなみ「少し、考えごとを」

「旦那のことかい?」

かなみ「カズくんはそういうのじゃないですから!!」

「誰もカズマのことだなんて言ってないけどぉ?」

かなみ「か、からかわないでください……」


荒野